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心の「見えないノルマ」を手放すワーク。頑張りすぎ完璧主義をゆるめる方法

Tags: 完璧主義, 心のゆとり, セルフケア, 頑張りすぎ, 自己肯定感

完璧主義であるあなたは、もしかするといつも何かを追い立てられているような感覚があったり、どんなに頑張っても「まだまだ足りない」と感じたりしているかもしれません。仕事でも家事でも育児でも、自分が設定した、あるいは無意識に抱え込んでいる「見えないノルマ」に縛られて、心身ともに疲弊してしまうことがあるのではないでしょうか。

終わりのないタスクリスト、達成してもすぐに次の「やるべきこと」が頭を占領する。ほんの少しの妥協も許せず、自分自身に厳しい評価を下してしまう。そんな毎日は、知らず知らずのうちに心のエネルギーを奪い、あなたから穏やかな時間や自分を労わる機会を奪ってしまいます。

この記事では、あなたが抱え込んでいる「見えないノルマ」に気づき、その重圧を少しずつ手放していくための具体的なワークをご紹介します。自分に優しく、「これでOK」と心から認められるようになるためのヒントを一緒に見ていきましょう。

あなたを追い詰める「見えないノルマ」に気づく

まずは、あなたがどんな「見えないノルマ」を自分に課しているのかを知ることから始めます。これは、誰かに言われたわけでも、明確なルールとして決まっているわけでもない、あなた自身の内側から来る「〜であるべき」「〜しなければならない」といった基準や期待のことです。

ワーク1: 「もっと」と感じる瞬間を書き出すワーク

一日の終わりに5分でも良いので時間を取り、ノートやメモ帳を用意してください。今日一日の中で、「もっとこうすれば良かった」「まだ足りない」「完璧じゃない」と感じた瞬間を思い出せるだけ書き出してみましょう。

これらの書き出しを通して、あなたがどのような状況で、どのような「見えないノルマ」に縛られがちなのかが見えてきます。多くの場合、これらのノルマは現実離れしていたり、あなた自身の心身の状態を無視していたりします。

「これでOK」の新しい基準を見つける

「見えないノルマ」に気づいたら、次はそれを手放し、自分にとって無理のない「これでOK」という新しい基準を設定する練習をします。完璧でなくても、今の自分にできる範囲で十分に価値がある、と認めるためのステップです。

ワーク2: 「最低限これだけやればOK」リストを作るワーク

完璧を目指すのではなく、「これだけは押さえておきたい」という最低限のラインを決めてみましょう。仕事、家事、育児など、それぞれの分野で考えてみてください。

このリストは、「これ以下はダメ」という基準ではなく、「これだけできれば今日の自分は素晴らしい」と自分を認め、労わるための基準です。リストを達成できたら、たとえ他のことが完璧でなくても、「OK」と自分に許可を与えてください。

自分への優しい声かけを習慣にする

「見えないノルマ」は、内なる批判的な声となってあなたに語りかけてくることが多いものです。「もっと頑張れ」「これではダメだ」といった声です。この声に耳を傾けるのではなく、自分自身に優しく、肯定的な言葉をかける練習をします。

ワーク3: 心の中で「ありがとう」と「大丈夫」を唱えるワーク

何かを終えたとき、あるいは少し休憩できたとき、心の中で自分自身に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えてみてください。そして、うまくいかなかったことや、目標通りにできなかったことがあったときは、「大丈夫」「よくやっているよ」と優しく語りかけてください。

声に出しても構いません。自分を労わる言葉、肯定する言葉を意識的に使うことで、内なる批判的な声の影響力を弱め、自分への信頼感や安心感を育むことができます。これは「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」と呼ばれる考え方に基づいています。

実践を続けるためのヒント

これらのワークは、一度やれば全てが変わる魔法ではありません。完璧主義を手放すプロセスは、練習と継続が必要です。

完璧主義を手放し、心穏やかな日常へ

完璧主義を手放すことは、決して「手抜き」や「諦め」ではありません。それは、限りあるあなたの時間やエネルギーを、本当に大切にしたいこと、あなた自身を幸せにするために使うための選択です。

「見えないノルマ」から解放され、「これでOK」と自分を認められるようになると、心にゆとりが生まれます。時間に追われる感覚が和らぎ、周りの出来事や自分自身の感情に対して、より穏やかに向き合えるようになるでしょう。

自分を労わり、不完全な自分を受け入れることは、決して弱いことではありません。むしろ、自分と向き合い、より自分らしく生きるための、力強く優しい一歩です。今日から少しずつ、「見えないノルマ」の鎖を解き放ち、心穏やかな「これでOK」の毎日を築いていきましょう。