これでOKワークショップ

「完璧でなくていい」を練習。日常の基準を見直す3つのワーク

Tags: 完璧主義, 自己肯定感, ワーク, 基準の見直し, 心のゆとり, 家事, 育児, 仕事

いつも「完璧」を目指して疲れていませんか

仕事に家事に育児と、日々時間に追われながら、ついついすべてをきちんとこなそうと頑張ってしまう。気がつけばクタクタで、少しでも思い通りにならないことがあると自分を責めてしまう。そんなサイクルの中で、「もう疲れたな」「どうしたら楽になるんだろう」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

完璧を目指す気持ちは、物事を丁寧に進めたい、責任を果たしたいという素晴らしい気持ちの表れです。ですが、その完璧さのハードルが高すぎると、常に緊張状態が続き、心身の疲弊に繋がってしまいます。特に、やることがたくさんある中で「すべて100点満点」を目指すのは、現実的に非常に難しく、自己否定感を招きやすくなります。

完璧主義を手放すことは、「いい加減になること」ではありません。自分にとって本当に大切なことを見極め、力の配分を調整し、心穏やかに日々を送るための大切な一歩です。

ここでは、「完璧でなくても大丈夫なんだ」と自分に許可を出し、肩の荷を下ろすための具体的なワークをいくつかご紹介します。

ワーク1:あなたの「完璧基準」を書き出してみましょう

まず、あなたが普段、無意識のうちに「完璧」だと思っている基準を具体的にしてみましょう。

ステップ1:場面ごとに「完璧な状態」を書き出す

家事、仕事、育児など、あなたが「こうあるべき」「こうしなくては」と感じている場面をいくつか選び、それぞれについて「完璧な状態」とはどのようなものか書き出してみてください。

ステップ2:その基準は誰のものか、本当に必要か問う

書き出した「完璧な状態」について、以下の点を考えてみましょう。

このワークを通して、あなたがどれほど高いハードルを自分に課していたかに気づくことができます。

ワーク2:「〇〇点でOK」の基準を設定してみる

完璧を目指すのではなく、「これくらいでOK」という合格ラインを設定してみましょう。

ステップ1:完璧基準を「点数」で評価する

ワーク1で書き出したそれぞれの「完璧な状態」を100点としたとき、今のあなたが目指しているのは何点くらいでしょうか。そして、それを少し下げた「70点」「60点」の状態とはどのようなものか具体的に想像してみましょう。

ステップ2:「〇〇点でOK」を意識して行動する

設定した「〇〇点でOK」という基準を意識して、実際に行動してみましょう。最初は抵抗があるかもしれませんが、「今日は70点でいい」「これくらいで十分」と自分に言い聞かせながら試してみてください。

このワークは、「これだけやれば大丈夫」という安心感を与え、無限に続くかと思われたタスクに区切りをつける助けになります。

ワーク3:「これでOK」を見つけて自分を労う練習

完璧主義の人は、できたことよりも「できなかったこと」や「もっとできたはずのこと」に目が行きがちです。意識的に「できたこと」や「これで十分」な点に目を向け、自分を労う練習をしましょう。

ステップ1:今日「これでOK」だったことを見つける

一日の終わりに、今日できたことや、「まあ、これでOK」と思える点を探してみましょう。どんなに小さなことでも構いません。

ステップ2:心の中で「これでOK」と唱える

「もっとああすればよかった」「まだこれもできていない」という考えが浮かんできたら、意識的に「いや、これでOK」「私はよくやった」と心の中で唱えてみましょう。

最初はこの言葉に実感がこもらないかもしれませんが、繰り返し練習することで、少しずつ自分を肯定的に捉えられるようになります。

小さな一歩から、自分に優しく

これらのワークを実践する中で、「本当にこれで大丈夫かな」「もっと頑張らなきゃ」という不安や罪悪感が湧いてくることがあるかもしれません。それは、あなたが長い間完璧を目指して頑張ってきた証拠です。

大切なのは、すぐに完璧主義を完全に手放そうとしないことです。まずは一つの家事や仕事、育児の場面で、ほんの少しだけ基準を下げてみることから始めてみてください。そして、その結果、自分にどんな変化があったかを感じてみましょう。少し時間ができたり、心にゆとりが生まれたりすることに気づくはずです。

完璧でなくても、あなたは十分に頑張っています。自分を許し、労わる時間を持つことは、決して怠慢ではなく、あなたが心身ともに健康で、より穏やかに過ごすために必要なことです。「これでOK」を練習して、自分に優しい毎日を送りましょう。